懸賞
息子のオムツはずれはとても遅かった。当時、パンツへと華々しくデビューする周りの子達を横目に「小学校へ上がるまでには・・・」と焦りをごまかし、自分に何度も言い聞かせた。
いや、たったいま敷いた油どこよ。追い油したよ?どこに隠したん。吸うなって。まじでもう吸うなって・・・!
初恋は塾の先生だった。当時私は高校生、先生は大学生。黒髪眼鏡の理系男子、見た目はいわゆるオタク系だったけれど教え方が上手で、面白くて、とても優しかった。
子育てや仕事で悩んだときはそばに寄り添ってくれて嬉しかったこと楽しかったことを話すといつも一緒に笑ってくれる。
父は自営業を営んでいる。自宅の近くに事務所を構え社員のいない土日はたちまち父の秘密基地になる。