中学生と2人暮らし。甘味、街歩き、ときどき読書もすき。

【大根おろし入りのポトフが食べたくなる】『ランチのアッコちゃん』は働く人にビタミンを与える本だった話

あらすじ

さえない毎日を送る派遣社員の三智子に
周囲から恐れられる黒川敦子部長(通称アッコさん)が
意外な提案をする。
「一週間、ランチを取り替えっこしましょう」。
はじめは気乗りしない三智子だったが
アッコさんの不思議なランチコースを巡るうちに
少しずつ変わっていく自分に気づき・・・

感想

三智子の他に主人公が異なる
3つの短編集のようになっていますが、共通して
「仕事を辞めたって別の生きる道がどこかにあるし
 会社だけがあなたの世界ではないよ」という
メッセージ性があってどれもいいお話ばかり。

話の運びが若干、予定調和ではあったけれど
読み終えると何となく元気が出るし
普段「そんなにうまく行くもんか」と思っているハードルも
肩肘張らずに行動してみると意外と超えられるものかも、と
ほわっと背中を押してくれる本でした。

その愛らしいキャラクター達の中でも
やっぱり「アッコさん」の行動力や考え方には
いいオンナ!と感心するばかり。
普段のサバッとした印象とは対照的に
とにかく人とのつながりを大切にしていて

「一人で食べるより、誰かと一緒に食べた方が長生きするのよ」

というセリフは、特にグッと来ました。
上司もいいけど年上の友達としてもほしい。

また、「ゆとりのビアガーデン」というお話は
自分にも「この年次で何でこんなミス。。」と
己を責める機会が多々あるので
しっかり反省したらレミちゃんのように
前だけ向いていこうと学んだ所存。

文のボリュームがそれほど多くないので
あっという間に読了。
食事の描写が胃を刺激するほどリアルなので
読むなら食後がおすすめです。

ちなみにだいぶ前だけどNHKでドラマ化もされていました

www6.nhk.or.jp戸田菜穂もいいけど天海祐希のアッコさんも観てみたい。。