中学生と2人暮らし。甘味、街歩き、ときどき読書もすき。

【納得の本屋大賞!】『傲慢と善良』は恋愛で自信を無くしたことがある人は読んでみてほしいと思った話

あらすじ

恋愛経験もそれなりに多く都会的でスマートな架と
地方出身で控えめで恋愛経験の少ない真美。
結婚間近に真美が突然姿を消すところから始まる。
直前にはストーカーの存在を思わせる出来事もあり、
婚約者の架は真美の行方を探すため彼女の過去をたどることになった。
ただどんなに探しても彼女のストーカーは見つからず
それどころか失踪の手がかりを得る度に
自分の知らない真美の姿を徐々に知っていくことになる・・・
 


感想

上京するまでは地方特有の狭いコミュニティ、かつ
手厚すぎる両親のレール通りに育ってきた真美。
「自分で決めなくとも何とかなる人生」
と表現すると、何だか怠惰なモンスターのようだけど
読み進めるうちに、本の中にいたはずのモンスターが
私自身の中にも随分前からいたことに気付き・・・
「自己評価は低い一方で、自己愛は強い」というワードは
今年いちのボディーブローでした(笑)
 
第1部は架目線、第2部は真美目線で語られているのだけど
特に後半の内容は
 

・(偶然にしてはちょっと恵まれた環境ではあったが)
 見切り発車でも、勇気を出さなかったら得られないものもあること

 
・不器用な自分を肯定してあげられる「自信」は、
 周りからの評価で身についたり無くしたりするのではなく
 過去の自分より成長したかどうかでついていくもの

というのを、真美から学んだ気がします。

ちなみに私も架たちのようにアプリを使った経験があるので
婚活で上手くいく人・いかない人の違いとか
婚活相手に対して「ピンとこない」という言葉を使う時の心理は
大変腑に落ちました(笑)
 
検索するともっと良いレビューがたくさんあるので
気になっている方はそちらも参考にしてほしいし
ただ本のボリュームが500ページ以上あるので
これから上映予定の映画を待ってみても良いかもです。

 

今週のお題「名作」